日露国際芸術祭2011レポート
2011/07/10
ロシア便りでご案内いたしました4~6月にわたって、2会場:サンクトベテルブルク市スモーリヌイ聖堂・
マリエル共和国文化施設共和国立美術館ナショナルギャラリーにて出展しました。
アーティフィシャルフラワー作品に著名な方々より、貴重な評論を頂きましたので下記にご紹介します。
「和美三様~ソラバナを奏でて~」
エルミタージュ美術館学芸員 アレクセイ・ボゴリュボフ氏
3つの世界観から構成された土井康江氏のフラワー作品を鑑賞しているだけで、日本の文化の多種多様な側面を感じることができます。
屏風で区切られた一つひとつの面が異なる世界を表現しています。
なかでも私が気になったのは漆器を感じさせる光沢のある美しい黒に金色の花が生けられている面です。
黒に金という、日本ならではの色使いに、能に通じる文化の深遠さを感じることができました。
一見派手になりがちな素材の魅力を凝縮させ、落ち着いて表現しているところに、土井氏の技量の高さをうかがうことができました。
マリ・エル共和国立美術館ナショナル・ギャラリー館長
ボルナショワ・イレーナ(左女性)
三様の美を表現するそれぞれの完成度の高さに感動しました。非常に丁寧に作り込まれており土井康江氏が込めた「愛情」がとても良く伝わってくる作品であると感じました。
また3つの世界観を表現することでそれぞれのテーマが際立ち作品の持つ全体的なエネルギーが伝わりやすく鑑賞者を惹きつけています。それは自然に咲く花にはない創作した花ならならではの新しい息吹が作品に宿らされているからに他ならないと感じるのです。